Hira2’s.diary

そらはいつだって淡々としている――。

百聞は一枚に如かず。

2017/04/12 0:00

近所のあるお母さんが、ぼやいていた。
「あそこの市の空地を公園にしてほしいんですよね~、みんな前から言っているんですよ」
「じゃ、作ったらいいじゃないですか」
「でもどうやって?」
「役所に言えばいいんじゃないですか」
「何て言うの?」
「『ディズニーランドほどのレベルは要りませんが、名前だけ豪ジャスな公園を作ってください』と言えばいいじゃないですか」
「もぉ、それが言えないから困っているんですよ~」

おかしな人たちである。
公園を作りたいと言いながら、全く動いていないのだ。
役所に言えばいいことまでは薄っすらと分かっていても、それを先陣切ってやらないところが凄い。
それに、女性の「困ってるの~」は危険だ。色気で囁けば、男性が「よし、俺に任せろ」なんて動くくらいに思っている。だから、この場合ほったらかしたほうがいいだろう。

仮に、うまく乗せられたお父さんが息巻いて役所に行っても、撃沈するのは目に見えている。役所が日々、どれだけ「断り文句」を勉強しているか知らないでいるのだ。
住人の要望から逃れるために、日々鍛錬しているといっていい。
それはそうである。いちいち聞き入れたら、キリがないのだから。

最近、役所の窓口がやけに笑顔を振りまくようになった。それでも、ちょっと目立たない課に行けば、昼休みになると、灯りを薄暗くして隅の方でお弁当を食べていたりする。昼休みには受付しないというあからさまな態度で、まるでハムスターが三つ葉を食べているくらいに密やかだ。それも仕方ない。役所の人だって、昼休み時間は限られている。つまり本質は旧態依然のままなのだ。

相手を動かすのは紛れもなく言葉である。
それは間違いない。
だけど口頭だと、数秒でしゃべれてしまうし、証拠が残らないという観点から軽視されやすい。しかもフェアじゃない。

どの世界でも、相手の心を動かすのは書面である。
いや、書面しかないだろう。
様式とか、細かいことはどうでもよくて、A4の白紙に思いのたけを綴ればいい。
そして、それを見た相手が返答する必要が全くないというところが、またフェアなのだ。

いくら返答がなくても、書面を送りまくって、まず俎上に載せないといけない。
映画『ショーシャンクの空に』のように、刑務所内に図書館を作らせるには、何百通も手紙を送って、まずは熱心を時間と交換した実績が必要だ。

ちなみに僕は、相手に書面を送って何ら返答が無かったら、「ゾクッ」とするくらいに嬉しくなる。

 

P.S.
昔は、漢字そのものよりも「よみがな」を重んじた。
「俎上」と「訴状」、きっと同じ意味だ。

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