Hira2’s.diary

そらはいつだって淡々としている――。

ハッピーホテルのダブルブッキング。

2017/03/29 0:00

ホテルのチェックイン開始時刻は、大体どこも14時か15時くらいだと思う。
事前に予約し、その時刻10分前には到着する。フロントで所定の手続きを経て、颯爽と部屋に流れ込むといった感じだ。

しかし、今日は違った。
とあるホテルに着くと、「あと10分あるので、少々お待ちください」と対応されたのだ。初めてのことで耳を疑った。「あと10分、そばにいていい?」の間違いではないかと聞き返しそうになったが、仮にそうであっても、時間のムダである。

ネットで予約するときは、到着予定時刻を入れるようになっていて、「遅れる場合は、お電話をください」とある。ということは、その時刻とは、つまり待ち合わせの時刻であって、遅れないよう10分前に到着することは、信義則の範疇なのだ、と思う。

まだ若い女性スタッフだったから、お金をちょうだいする相手がいかに偉大な存在であるのか、まだ不知でいる。そこそこ名の通ったホテルだから、ひと言本音を伝えようと思い、一応、頭の中で予行演習をしてみた。

(パターン1)
「10分前くらい問題ないでしょ。それともなんですか、まだ掃除が終わってないんですか」
「申し訳ございません。当ホテルは14時からです。決められたことですので」

(パターン2)
「そちらは、約款にもあるように、宿泊費とは別途サービス料10%がかかりますよね。だったら、10分前の『10』とハッピーアイスクリームじゃないですか。それにどうせ別途なら、ウチにある要らないベットを持って行ってください!」
「お身体の具合がすぐれないようでしたら、お薬をお持ちいたしましょうか?」

(パターン3)
「限界です。も、もう漏れそうです。しかも大、は、は、早く部屋のキーを!」
「えっ、あっ、ト、トイレはロビーの奥でございます!」

と、いずれも失敗に終わりそうだ。
語気を強めて揉め続けると、逆にこっちが品位に欠けたお客さまになってしまう。
いずれにせよ、当の本人をいくら諭しても、まったく意味がない。それは、赤ちゃんに、因数分解を教えるようなものだ。

力を込めて「なるほど!」の笑みを浮かべてみるようにした。
すると相手のことが本物の赤ちゃんに見えてくる。
さっきこみ上げた怒りがきれい浄化してハッピーになるイメージだ。なんという紳士たる振る舞いだろうか。

理不尽をすべて我慢しようという意味ではない。理不尽と思えば、すべてが理不尽になるのだ。つくづく頭の中は、宇宙からの借り物だと思う。いつでも好きな感情の小部屋にチェックインできるのだ。
思考と表情のハッピーアイスである。

そうすれば、眺めのいい客室が待ち受けていたり、美しい女性客と同じフロアですれ違ったり、ちょっとしたいい事があったりするものだ。

今宵も、冷蔵庫のもので、一献振る舞いたい。

 

P.S.
部屋に入って10分後、ふとフロントに電話した。
「だいたいあなたがたは、アーリーチェックインを知っているんですか!!」

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