Hira2’s.diary

そらはいつだって淡々としている――。

貴方へ。

2017/03/10 0:00

喫茶店で、森山直太朗の名曲『さくら』が流れている。
時期とマッチして、何度聴いてもいい。

そういえば、貴方も今度卒業式だ。
六年間、苦労したな。
よく頑張って学校に行ったと思う。

学校で、友だちの嫌なところ、先生の出っ張ったお腹や、下品な食べ方、家の子ども部屋がある日は狭く、ある日は広く、そしてまたある日は狭く、転々と伸縮する日々に、セレブな貴方には、苦心するところであったろう。

校歌を唄いながら、苦難を乗り越えた日々を反芻し、自分で自分を讃えてあげるのだ。
はばからず泣くがいい。鼻水を垂らしながら。
そして、その顔はハンカチではなく、袖で拭くんだ。足りなければ、隣の人の袖を借りればいい。どうぜ最初で最後の装いだ。

あいにく、貴方の卒業式にゲストとして直太朗くんは呼べなかったけど、その代わり良子ママも呼んであげられない。でも貴方はピアノが弾ける。今度家で、自分がざわわを唄ってあげるから、その横で、ネコふんじゃったを弾いてくれ。きっとご近所さんが、その名声に酔いしれ失神するだろう。

 

そんなことを夢想している最中、横のテーブルに三人の若い女性客がきた。
なんと、クツを脱いで胡坐をかいている。どうかこんな女性たちにならぬよう、しっかり勉強するんだ。

勉強は、自分自身を救ってくれる。ついでに僕も救ってくれ。
女性は、頭よりも顔でしょ、なんて誤解してはいけない。知性が決定打になる。
それはまるで、両面持ちの母親のようだ、と思っている。

就寝は、枕元に電気スタンドを置き、自分がスコンと寝入る瞬間まで、本を読むのがいいだろう。爪のネイルはどうでもいい。

卒業式が終わり、下級生のアーチをくぐった後は、ダムのように滞留して、友達同士でいつまでもパシャパシャするのではない。ビンタではなく写メのことだが、さっさと学校に別れを告げて帰ってくることだ。

人生も川のように流れている。
美しさとは、流れることだ。
ぜひ、貴方にもそんな生き方をして欲しい。

目下、まだ上流付近だ。ゴツゴツした大きな石は、だいぶん置いてきた。
今度は、中くらいの石を置いていくことになる。最後に残った石が、自分の良いところだ。だからまだ磨いてはいけない。

今は流れに身を任せ、颯爽と流れるがいい。

 

P.S.
忘れ物など痕跡をたくさん残して去って行く。そう、シンデレラのように。

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